スタンフォードのストレスを力に変える方法
スタンフォードのストレスを力に変える方法
ストレスを感じてもなるべくポジティブな考え方をするための3ステップの方法
1.ストレスを感じたら、まずそれを認識します。ストレスを感じていることを受け止め、体にどんな反応が表れているかにも注意します。
2.ストレス反応が起きたのは、自分にとって大切なものが脅かされているせいだと認識して、ストレスを受け入れます。ストレスを感じるからには、何か積極的にやりたいと思っていることがあるはずです。脅かされているものは何ですか?なぜそれはあなたにとって大切なのでしょうか?
3.ストレスを感じたときに生じる力を、ストレスを管理しようと無駄にせず、利用しましょう。あなたの目標や価値観に合ったことにエネルギーを使うにはどうすればよいか、考えてみましょう。
もしストレス反応が起こって、流されてしまいそうになっても、「自分はどのように反応したいか」に意識を集中させると、それにしたがって、あなたの体の状態も切り替わる。
最も幸福な人たちは、ストレスのない人たちではありませんでした。もっとも幸福な人たちは、大きなストレスを感じながらも、精神的に落ち込んでいない人たちだったのです。
人生に生きがいを感じている人々は、あまり生きがいを感じていない人々に比べて、心配事が多く、ストレスも多い。
ストレスのおかげで、わたしたちは人生に意味を見出そうと努力するのです。
自分の価値観について書くことは、これまでに行われてきた心理学の介入のなかでも、とりわけ効果が大きいようです。
状況をどうにかしたくても、自分たちの手には負えません。しかし、大切な価値観を思い出すことで、少なくとも一つは、自分自身でコントロールできることがあります。ストレスを減らしたり、なくしたりできないときでも、自分がストレスに対してどう反応するかは自分で選べるからです。
自分がなぜストレスの多い状況に置かれているのか、その理由を忘れてしまうと、私たちは自分のことをストレスの犠牲者だと思うようになります。でも、「エベレストの中腹は、今夜も寒くて真っ暗だ」と思えば、ストレスのパラドックスを思い出すことができます。人生でもっとも重要な試練の時は、何度か真っ暗な夜が訪れるのです。
「心の頑健さ」と呼び、「ストレスによって成長する勇気」と定義しています。
ストレスに強くなるというのは、ストレスを感じたときに、「勇気」や「人とのつながり」や「成長」という人間ならではの底力を、自分の中に呼び覚ますことです。
「ストレスに強くなる」というのは、ストレスを避けることではなく、ストレスを経験する中で自分自身を積極的に変えていくことなのです。
大事な場面で、不安な気持ちを受け入れ、「わたしはワクワクしている」と心の中で言うように指示をした。その結果、不安は消えなかったが、うまく行く人が多かった。
多くの人はテストを受けるとき、不安になったら失敗してしまうと思っているが、実際はストレスを感じるとテストの結果が悪くなるどころか、むしろ良くなることがわかっている。だから、もし試験中に不安な気持ちになっているのに気づいたら、「ストレスのおかげでうまく行きそうだ」と思えばいい。
不安を感じたときには、「興奮している印だ」と自分に言い聞かせると、効果的面だ
実力を発揮することができたのは、ストレス反応が起こらなかった場合ではなく、ストレス反応の一つである「チャレンジ反応」かま起きた場合だった。
プレッシャーを感じたときにどのストレス反応が起こるかを決定づける最大の要素は、「プレッシャーに対処できる自信を持てるかどうか」である。
チャレンジ反応が起こりやすくする、効果的な方法は、自分の個人的な強みを認識すること。例えば、挑戦に向けて自分がどれだけ準備を重ねてきたかを考えたり、過去に同じような問題を乗り越えた経験を思い出したりする。
ストレス反応は役に立つ手段だと考えれば、体に起こる生理的な変化を「恐怖」の状態から「勇気」の状態へと変えることができます。そうやって「脅威」が「チャレンジ」に変わると、プレッシャーの中でも実力をフルに発揮することができる。
ストレスのサインを感じたら、いつでもこの方法を試してみましょう。心臓がドキドキして、呼吸が早くなっているのに気づいたら、それは体があなたにエネルギーを与えようとしている印だと思ってください。体が緊張しているのに気づいたら、ストレス反応のおかげでかえって力が湧いてくることを思い出しましょう。手に汗をかいているのに気づいたら、はじめてのデートを思い出してください。手に汗をかくのは、自分の求めているものがそばにあるからです。緊張や不安で落ち着かないのは、あなたにとって大切な意味があるという印です。
自分の能力の高さや、他人よりも優秀であることを証明しようとするのではなく、自分が努力しているのは、もっと重要な目標に貢献するためだ、と思うようになるからです。そうすると、自分自身の成功だけにとらわれずに、大きな目標の達成に向けて、周りの人を応援したくなります。
「面接の時は、皆さんどうしても競争意識や、自分をよく見せたいという思いが強くなりがちです。しかし、それとは違った取り組み方として、この職務についたら、自分はどのように人々の役に立てるか、あるいは大きなミッションにどのように貢献できるかを考えて面接に挑む、という方法があります。自分の能力を証明するよりも、自分よりも大きな目標について考えることです。」
ストレス下における孤独感を和らげるには、2つのことが役に立つことがわかりました。ひとつは、他の人たちの苦しみにもっと気づくこと。もうひとつは、自分の苦しみを周りの人に打ち明けること。
「あなたの前の席に座っている人が、これまでどんな人生を送ってきたかを想像しようとしても、あなたはその人のことなど、何ひとつわかりません。なぜなら、人はみな、まったく思いもよらないような重荷を背負っているからです。誰にでも他人には言えない悩みや苦しみがあり、心の悪魔の葛藤しています。誰もが毎日、これ以上一つでも重荷が増えたら倒れていまいそうな、ギリギリのところで頑張っているのです。」
「わたしと同じで、この人も苦しみのつらさを知っている」
ある意味、ストレスを受け入れるということは、どんなに苦しくて先が見えないときでも、自分にはそういう力があると信じることなのです。
「これまでもいろんな試練を乗り越えてきたのだから、今回もきっと乗り越えれる」
失敗や挫折は成長を促すきっかけになる
「皆さんに考えて欲しいのは、大学生活で挫折や困難を経験するかどうかよりも、そういうことが実際に起きたときに自分がどうするかです。多くの学生は、論文に批判的なフィードバックをもらったり、試験で失敗することを恐れています。でもちょっと変に聞こえるかもしれませんが、そういう経験はむしろ楽しみにしてもいいくらいです。」
「以前は不安や怒りや苛立ちの原因になっていたつまらないことは、もうどうでもいいと割り切って、気にしないことにしました。そうなるとますます、私たちの人生はどんなに恵まれているかを実感し、深い感謝と喜びで満たされました。」