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サピエンス全史 要約抜粋

サピエンス全史

 

 

 

妥協の仕方や人心を操る方法、さまざまな視点から物事を眺める方法を知っている協力的な人の方が、はるかに攻撃的な獣のような人に優る。

アウグストゥスは温厚さと寛大さがあったから帝国を作れた

 


なぜ歴史を研究するのか?歴史は正確な予想をするためのものではない。歴史を研究するのは、未来を知るためではなく、視野を広げ、現在の私たちの状況は自然なものでも必然的なものでもなく、したがって私たちの前には、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するためなのだ。

 


例えば、ヨーロッパ人がどのようにアフリカ人を支配するに至ったかを研究すれば、人種的なヒエラルキーは自然なものでも必然的なものでもなく、世の中は違う形で構成しうると、気づくことができる。

 


私たちは歴史が行う選択は説明できないが、歴史の選択は人間の利益のためになされているわけではないということが言える。

 


幸福とは『主観的厚生』この見方による幸福とは、たった今感じている快感であれ、自分の人生のあり方に対する長期にわたる満足感であれ、私が心の中で感じるものを意味する。

 


富が実際に幸福をもたらすが、それは一定の水準までだ。高級車や豪邸に住んだとしても、ほどなく日常経験に思えてくるだろう

 


また病気や怪我は、短期的には幸福度を下げるが、病状が悪化しなければ、この新たな状況に適応して、健康の人と変わらないほどの幸福度をつける

 


家族やコミュニティは、富や健康より幸福度に影響する。緊密で協力的なコミュニティに暮らし、強い絆で結ばれた家族は大変幸福である。

 


それ故に結婚生活は非常に重要だ。良好な結婚生活は高い主観的厚生がある。たとえ経済状況ばかりか健康状態さえ最悪でも、愛情深い配偶者や献身的な家族、温かいコミュニティに恵まれた人は、あまりに貧しかったり、病が悪化する一方だったり激しい痛みにさえなわれていなければ、孤独な億万長者より幸福である。

 


幸福はむしろ、客観的条件と主観的な期待との相関関係によって決まる!

 


持っているものに満足するほうが、ほしいものをより多く手に入れるよりはるかに重要である。

 


科学から見た幸福は、幸せな体験はその人の血流に乗って全身を駆け巡っているさまざまなホルモンや、脳内のあちこちで激しくやりとりされている電気信号に反応している

 


いい結婚生活にめぐり会えれば、ときおりレベル7の幸福感を味わえ、レベル3まで気分が塞ぎ込むことは避けられる

 


幸せは身のうちより発する

 


幸せかどうかはむしろ、ある人の人生全体が有意義で価値あるものとみなせるかによって決まる

 


あなたに生きる理由があるのなら、どの生き方にも大抵耐えれる。

 


幸福は人生の意義について個人的な妄想を、その時々の支配的な集団的妄想に一致させることなのかもしれない。

 


ルソー『私が良いと感じるものは良い、私が良くないと感じるものは良くない』

 


幸せなどの感情を渇愛することをやめた時に初めて、苦しみから解放される。それが仏教で瞑想の修練を積む目的だ。

 


瞑想する時には、自分の心身を念入りに観察し、自分の感情が全て絶え間なく沸き起こっては消えるのを目の当たりにし、そうした感情を追い求めるのがいかに無意味なのかを知り、どんな感情もあるがままに受け容れるようになる。