Think right 要約抜粋
Think right
思考の落とし穴
合理的に考えたり、論理的で理性的な行動をとろうとしたりするときに、一定の法則にしたがって陥る推論の誤りのことを
フレーミング効果
同じ状況なのに、表現の仕方で受ける印象が違う。
例脂肪分98%カット・脂肪1%
どちらの肉がいいか?と尋ねると、たいていの人が98%カットの肉を選んだ
フレーミングのワナにハマっていると、全体の一部分にしか注意がむかなくなってしまう
確証のワナ
新しい情報を、自分の意見や信念に無理やり合わせて解釈する傾向のこと
自分の考えと一致しない情報(反対の証拠)をフィルターにかけてみないようにすることだ
例 瞑想は幸せになるための鍵です
こういう場合自分の成功体験しか書かない、そのため瞑想をしているのに不幸せな人の存在を忘れてしまう。これが反対の証拠
人間の脳は、反対の証拠を見ても、30分後には忘れてしまう
普通の学生は「自分の推測の正しさを証明するもの」を見つけようとしていた。
賢い学生は「自分の推測の誤りを証明するもの」を探していた点
こうすることで反対の証拠を探すことができるようになる
あいまいにすることで、予測が良く当たると思わせようとする。
例 数週間以内に悲しい体験をするでしょう
確証のワナにより、私たちは情報をフィルターにかけ、ますます偏った情報ばかり集めるようになり、自分と同じ考えをもつ人々の中で行動するようになる。
確証のワナと闘おうり世の中に対する考えはじめ、自分の考えを書き出し、それから反対の証拠を探してみよう!
権威のある人には無意識に服従してしまう
ミルグラム実験が例
航空会社では、クルー・リソース・マネジメントと呼ばれるものが行われている。
この研修では、矛盾点に気づいたら率直に、迅速に指示するように訓練される権威のワナを取り除く訓練である。
希少なものに反応しているときは、価格だけでなく、それがどれくらい役に立つかを基準に判断しよう
選択肢のパラドックス
選択肢がありすぎると不幸になる三つの理由
1.選択肢が多すぎると、考えることをやめてしまうから
2.選択肢が多すぎると、誤った決断をしてしまうから
3.選択肢が多すぎると、不満を感じるようになるから
これらの対処法は、自分が望んでいることをよく考えるのだ。選ぶポイントを書き出し、その条件を満たしたものを手に入れるようにする。
そして完璧なものを選ぶことはできないと考え、まずまずの答えで満足しよう
誰かのことを「感じがいい」と思えば思うほど、その人から商品を買ってしまったり、その人を助けてあげようという気持ちになってしまったりする傾向がある。
誰がに好意を抱くときの3つの要因
1.外見が魅力的
2.出身、人間性、関心が向いている方向が自分と似ている
3.相手が自分に好意を抱いてくれている
友人を通して売買するマルチ商法は「あなたが好き」のワナだけで成り立っている。
生き残りのワナとは、成功の可能性を知らず知らずのうちに過大評価してしまうことだ。
それを防ぐ方法は、かつて有望視されていたプロジェクトや投資、輝かしい経歴を持った人々が眠る墓場に何度も訪れること。
サンクコストのワナ
サンクコストとは、もはや回収できない費用のこと
投資(時間、労力、資材、資金など)が多くなればなるほど、つまり「サンクコスト」が大きくなればなるほど、プロジェクトを続けたいという欲求が高まる
ふくれあがった費用や損失を無視してこそ、合理的な決断ができる
コントラストのワナ
比較するものがあると、比較するものがないときよりも、さらに美しく、高く、大きく感じでしまう
例 1万円から7000円になった商品は、常に7000円で売られている商品よりも、買うと得するように感じる(ジョーシン笑)
イメージのワナ
経験やイメージしやすい出来事だけで判断を下している
例 ドイツ語でRから始まる単語とRで終わる単語、どちらが多くある?実際はRから始まる単語よりRで終わる単語の方が2倍近くあるが、ほとんどの人が間違える。なぜならRで始まる単語の方がすぐに思いつくからだ。
イメージのワナは墜落事故やテロなどにも用いられる。(ファクトフルネス、21レッスン)
私たちの脳は、目立つことについては、記憶の引き出しからさっと取り出すことができる。
対処法として、自分とは考えが違う人、自分とは全く異なる経験をした人と協力し合うこと。
いったん悪化してからよくなる ワナ
自分の専門と言っていながら、その分野を全く理解していない人には、このワナを利用するのが無難である。悪化すればら予測の正しさが証明されるからだ。
反対に予測に反してすぐ改善されれば、それも自分の手柄になる。
対処法として、具体的な目標を設定していれば、達成の程度を点検できるからだ
何かを選択するときに、いつでも「スイマーズボディ幻想」にだまされ、欲しい結果やなりたい状態だけを理由に選択してしまう」(鍛神とか笑)
幸福感というものは大部分が生まれつき備わっている性質
対策。自己啓発や癒し本は、もともと幸せを感じやすい人たちが書いているからだ。
幸せになるヒントが散りばめられているが、そのアドレスで上手くいかなかった人が存在することは知らされていない。
社会的証明のワナ
他の人と同じように行動するのが正しいと思ってしまう傾向
一番売れているから優れた商品な訳ではない
「たとえ五千人が間違ったことを正しいと主張したところで、真実にはならない」
ストーリーのワナとは、物語が、わかりやすくするために真実を単純化してしまう傾向を指す。
私たちは、物語には惹きつけられるのに、ものごとの本質をとらえるような真実からは目を背ける
回想のワナは、私たちを思いあがらせ、誤った決断に導く。
日記をつけ、あなたの予測を書いておくと、後から自分の無能ぶりがわかる。
知識には二種類ある
一つは「本物の知識」。時間をかけて頭脳労働をした人たちから生まれた知識。
もう一つは「お抱え運転手の知識」
知ったかぶりをする人のとだ。自分を実際以上に誇示する人である。
本物の知識を持ちあわせている人は、自分が知っていることと知らないことをよくわかっている。
自分の能力の外側にいるときは、何も言わないか、わからないと正直に言う。
平均の回帰のワナ
株でも過去3年間で一番値を上げた株が、その後3年間もっとも値を上げる株であり続けることはない。
だいたいは統計学的に見て、一方向に偏って動いたものは、すぐに偏りが解消されるように反対方向に動くことが多い。
したがって、変なマジないをしてちょっと良くなっても、平均の回帰のワナに引っかかっているだけかもしれない
結果による錯覚のワナに陥らないために
「結果」ではなく、「過程」をもとに評価する
あるいは「もっとたくさんのサンプル」をもとに評する
結束の固いグループの中で意見が一致しているときは、「自分の意見」を言おう。
私たちは「確率を直感的に理解する力」をあまり持っていない。起こる確率は考えずに、事実だけに反応してしまう落とし穴
ギャンブラーの錯覚のワナ
「運命をプラスマイナスゼロに調整する力」が存在している、と信じること
しかし、ひとつひとつ、1回1回につながりがない出来事には、全体を調整するような力は働かない
人間は推測する時アンカリングしている
私たちは1つの観察結果を見ただけで、それがいつも当てはまると結論づける傾向がある
オークションでは、購入希望者が多くなればなるほど、対象物の価値を過大評価する可能性が高くなり、損をすることが多い。
したがってオークションは出来るだけ参加しないように。どうしてもしなければならない時は、予定入札価格から20%引いておく。
ある出来事が、どのようなつながりで起こっているのかを正しく見るようにしよう。「原因」と「結果」を示す矢が全く反対方向に向いていることがある。
ただの偶然の一致で、決して因果関係があるわけではない
ハロー効果
一つだけの視点にとらわれて、そこから全体を推測してしまうこと
考えることには種類がある。
一つは「直感的に無意識のうちに、即座に考える場合」
二つめは、「意識しながら合理的に、ゆっくりと論理的に考える場合」
前者の場合どうしても早く結論を出してしまう
連想のワナ
別々のものごとを結びつけて考える働きがある。
例 大事な日に勝負パンツを履くみたいな
ビギナーズラックのワナ
ビギナーズラックと呼ばれる、早い時期に成功し、自分にはできるという(間違った)思い込みをしてしまう現象
ビギナーズラックのワナの対処法として、自分に才能があるという推測が誤っていることを証明する。
所有のワナ
同じものでも、「自分のもの」になると、そうでなかったときよりも価値があると感じでしまう。
宝くじに当選しても、当選した時の幸福度は「平均して3ヶ月で消えてしまう」
幸せを長く感じ続けるためのヒント(調査例は少ない)
1.長いこと試しても慣れることのできないネガティブな現象、例えば通勤、騒音、慢性的なストレス
2.車、家、ボーナス、宝くじといった物質的なものによる喜びの効果は、短期間しか期待できないことを知っておく
3.ポジティブな効果を長続きさせるためには、できるだけ多くの自由な時間を手に入れ、自分の意思で行動しよう。たとえ収入が減ることになったとしても、もっとも情熱を感じられることに時間を割き、友情をはぐくもう。