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LIFE SHIFT 要約抜粋

LIFE SHIFT

 


今30歳未満の人には、すぐに給料のいい職に就こうとばかり考えないようにアドバイスしたい。じっくり時間をとってさまざまなギヤリアの選択肢を検討し、世界について学び、労働市場の未来をよく理解したほうがいい。

 


この時期には、人的ネットワークも広げたい。若者たちが多様な経験をする足かせになっているのは、自分と似たような人としか付き合いがないからだ。だから自分とまるで違う人たちと付きあおう。

 


日本の弱みは、起業力と機会を認知するスキルが低いことだ。人々は機会をポジティブに捉えることが少なく、リスクも避けがちだ。起業家の知人がいる人は少なく、起業家の道を行くことは好ましいキャリアとは思われていない。

 


労働市場が急速に変化するなかで、70代、80代まで働くようになれば、手持ちの知識に磨きをかけるだけでは最後まで生産性が保てない。時間を取って、学び直しとスキルの再習得に投資する必要がある。

 

 

 

マルチステージ化する長い人生の恩恵を最大化するためには、上手に移行を重ねることが避けて通れない。柔軟性を持ち、新しい知識を獲得し、新しい思考様式を模索し、新しい視点で世界を見て、力の所在の変化に対応し、新しい人的ネットワークを築く必要がある。

 


投資を怠ってはならない。

新しい役割に合わせて自分のアイデンティティを変えるための投資、新しいスキルを身につけるための投資。

 


エイジとステージが一致しなくなる

 


これまでの世代は、人生のさまざまな変化を主体的に選択したり、移行を遂げるために必要な能力を積極的にはぐくんだりすることを意識しなくてもよかった。しかし、長い人生を生きる人は、移行を繰り返す。歳が近い人たちの選択に従うというやり方はたいてい通用しない。まわりのみんなと同じ行動をとるだけで上手くいく時代は終わったのだ。

 


過去の世代には必要なかったが、私たちは、自分がどのような人間か、自分の人生をどのように組み立てたいか、自分のアイデンティティと価値観を人生にどのように反映させるかを1人で考えなくてはならない。

 


将来の雇用環境の変化を正しく理解する必要があるが。チャーチルの言葉で「未来に目を向けることは、つねに賢いことだ。しかし、目で見えるよりも先を見ることは難しい」

 


大企業の構造が変わるのは間違いない。具体的には、大企業の周囲に多くの中小企業や新興企業が集まる形態が増えるだろう。

 


ビジネスのエコシステムの台頭は、雇用機会を多様化させる。多数の雇用を創出し、マネジメント職を提供できるのは今後も主として大企業だが、そのほかに、中小の新興企業で専門性の高い職や柔軟な働き方がうまれる。

 


ギグ・エコノミー

 


将来はワークとライフが再統合されるだろう。

 


スマートシティが台頭する。

質の高いアイデアと高度なスキルを持ち、自分と同様の高スキル層の多い街に住みたいと考える人たちがやってくる。そうなれば企業も目をつける。そうやってどんどん拡張するクラスターが起きる。

 


コンピュータやその他のデジタル技術の進歩が人間の知的能力に及ぼす影響は、蒸気機関とそれに続く発明の数々が筋力に及ぼした影響と同じだ。

 


人間固有の能力を二種類あげる。

・複雑な問題解決に関わる能力だ。ここでは、専門知識、帰納的推論の能力、コミュニケーションスキルが必要とされる。

 


iPhoneの製造コストが販売価格に占める割合は5〜7%にすぎない。アップルが販売価格の30〜60%相当を得ている。

工場従業員が生み出している経済的価値は一人当たり2000ドルに対し、アップルの従業員は一人当たり64万ドル以上の経済的価値を生み出している。経済的価値を生むのは、製造ではなく、イノベーションなのである。

 


ロボットは複雑な分析なら簡単にできるが、コーヒカップを持ち上げたり、階段を登ったりすることには苦労するのだ。

 

 

 

テクノロジーは雇用を奪うだけではなく、それによって補完される雇用も新たに生むし、経済生産を増やして雇用を増加させる効果もある。またまだ予見されていない新しい製品やサービスが登場し、新しい産業が台頭してらそれが経済成長を牽引することも期待されている。

 


テクノロジーの進歩によって消滅しない職に就きたいなら、二つのカテゴリーから探すべきだ。

1・人間が絶対優位を持っている仕事

創造性・共感、問題解決、などは未来の高所得の職として存在するだろう。

2・人間が比較優位を持っている仕事

 


これからのティーンエイジャーは生涯を通じてより多くの変化を経験し、より多くの不確実性に直面する。そこでティーンエイジャーに必要となるのは、もっと柔軟性を持って、将来に方向転換と再投資を行う覚悟を持っておくことだ。

 


人生に満足している人に共通する際立った要素は、生涯を通して深く強力な人間関係を築いていることだ。

 


幸福を支える柱は二つある。一つは愛だ。もう一つは、愛をないがしろにせずに済む生き方だ。

 


変身資質

100年ライフを生きる人たちは、その過程で大きな変化を経験し、多くの変身を遂げることになる。自分についてよく知っていること、多様性に富んだ人的ネットワークを持っていること、新しい経験に対して開かれた姿勢を持っていることなどが含まれる。

 


21世期には他人が複製したり購入したりできるようなアイデアイノベーションを創出することを通じて、経済的な価値が生み出される時代になる。アイデアイノベーション、創造性、起業家精神が重要視され始めている。

 


学校教育は次第に、あらゆることの土台になる分析能力や思考の原則を築く場になっていく。そうした土台を築ければ、柔軟性とイノベーション精神を発揮し、いくつもの分野で活躍できる。

 


経験学習の価値が高まるのは、知識の量ではライバルと差がつかないから、その知識を使ってどういう体験をしたかで差がつく時代。

 


机上の知識だけではなく、実際の問題解決能力をもっている人物を欲しがるようになる可能性が高い

 


職業上の社会関係資本が大切になる。したがってまわりの人間を率いるリーダー的要素が必要になるのではないかと、竜希は考える。

 

 

 

新しい分野に移るときに役立つのは、汎用的なスキル・知識と良好な評判の組み合わせだ。

 


評判は自分ではコントロールできない、評判はコミュニティがその人に対していだく判断、評価、認識の枠内で形成される。

 


公正さと誠実さ、実行力、柔軟性、そして信頼性に関する高い評価は、さまざまな役割や職で価値がある。

 


移行に成功する条件

・変身を成功させるには、自分についてある程度理解していることが不可欠だ。そこで必要とされるのが、「再帰的プロジェクト」だ。これは、自分の過去、現在、未来についてほぼ絶え間なく自問し続けることである。

 


・変身を遂げるとき、人は新しいネットワークに加わる。活力と多様性に富むネットワークをすでに築いている人ほど、円滑な移行を遂げやすい。

 


・変身のプロセスが受け身の体験では無いことも

明白だ。私たちはら考えることではなく、行動することによって変化に到達する。そうした新しい経験に対して開かれた姿勢こそ、変身資質に活力をもたらす。

 


変身資質を積極的に築こうとする人が他の人と違うのは、単に情報を加えるだけでなく、自己認識と世界の見方を変更することだ。その結果として、自分についての理解が広く深くなり、いくつもの要求と不確実性に対処する能力が高まる。

 


人が大きく変わるのは、一歩下がって内省し、その結果について判断を下すときだ。行動の仕方やものの感じ方だけでなく、ものの知り方を変えるときーそう、なにを知っているかだけでなく、どのように知っているかを変えるときー変身は起きる。

 


人生の物語が一貫性をもつためには、継続性(自分の変わらない要素はなんなのか?)と因果関係(自分に起きたどの出来事が原因で変化が起きたのか?)の両方の要素が欠かせない。自分についての深い知識は、その継続性と因果関係の要素を形作るうえで重要。

 


自己効力感(自分なら、できるという認識)および自己主体感(自ら取り組む、という認識)を持たなくてはならない。ようするに、受け身の人生を脱却することが不可欠。

 

 

 

アイデンティティは重要。

人生で多くのステージと多くのキャリアを経験するようになれば、その全てを貫く1本の柱をいっそうしっかりもつ必要がある。

自分がどういう人間なのか、そして何を大切にするのかが明確になれば、人生の多くのステージで一貫性をもたせられる。

 


エクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーは、3ステージの人生が露呈し始めている主要な欠陥に対処する道を開き、人々が長寿の恩恵を受けるチャンスを広げるものだからだ。

 


マルチステージを生きるためには、若さと柔軟性、遊びと即興、未知の活動に前向きな姿勢を保ち続けなければならない。

 


他人の立場に立ってものを考える時間がそのような経験をもたらす。

 


正しい道を選び取るために時間を費やすことの重要性が高まる。未来を見据えて、自分との関心と情熱に沿った教育を受けること。自分の価値観に適合し、やりがいを感じられ、自分のスキルと関心を反映していて、しかも袋小路にはまり込まないような仕事を見つけること。

 


あわてて決断、ゆっくり後悔、はひときわ重要な金言だ。

 


インディペンデントプロデューサーは経験からの学びが主なメイン。