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サイコロジー・オブ・マネー

サイコロジー・オブ・マネー

 


ファイナンスの世界以外で、学位もなく、専門的な訓練も受けておらず、経歴も実も経験もなく、人脈もない人間が、最高レベルの学歴、専門的知識、人脈を持つ人間のパフォーマンスを大幅に上回ることがあるだろうか?

 


経済的な成果は、知性や努力とは無関係の「運」に左右される部分が大きい。

 


経済的な成功は「ハードサイエンス」では得られない、というものだ。

 


「パパは君に成功してほしい。君が自分の力で成功を勝ち取ることを願っている。だけど、あらゆる成功が努力によるものでもないし、あらゆる貧困が怠惰によるものではないことは知っておくべきだ。誰かをー自分自身を含めて評価するときは、このことを忘れないように。」

 


失敗にうまく対処するコツは、一度や2度、投資に失敗したり、経済的な目標を達成できなかったりしても、自信を失わないようにすることだ。必ずいつかは偶然が自分にとって良い方向に働くときが来ると信じながら、プレイし続けることだ。

 


「十分」の感覚がなければ幸せは遠のく。古くから言われているように、幸福とは、「結果から期待値を差し引いたもの」だから。

 


現地のディーラー「ラスベガスで勝つためのたった一つの方法は、カジノに入ったらすぐに出口に向かうことです」

 


「途方もない結果を生み出すのに、途方もない力は必要ない」

 


成功の最大の要因は「時間」だった。これが複利の力だ。

 


お金を得ることと、それを維持することは別物

 


破滅を避けるための三ポイント

1.大きなリターンを得ることよりも、経済的に破綻しないことを目指す。

 


2.あらゆる計画でもっとも重要なのは、計画通りに進まない可能性を踏まえて計画すること

 


「人間が計画すれば、神が笑う」ということわざがある。現実的には、まったく変更せずに進められる計画はほとんどないからだ。

 


3.未来に楽観的であれ

 


賢明な楽観主義とは、「たとえ途中で不安に見舞われたとしても、長期的に見れば物事は自分が望む方向に進むと信じることである」

 


「短期的に失敗しても、長期的には成功できる」

 


投機家はどれだけ金を払ってでも、傲慢にならないための方法を学ばなければならない。優秀な人間が大失敗するのは、たいてい傲慢さが原因だ。

 

 

 

テールとは、結果の分布図の最後尾の部分を指す言葉である。少数の事象が結果の大部分を占めることがあるファイナンスの世界において、これは莫大な影響力を持っている。

 


人間に幸福感をもたらす信頼性が高い要因は、「人生を自分でコントロールしている」というはっきりとした感覚があることだ。

 


モノではなく時間こそが、人生を幸せに導く。これが、人生経験豊富で、あらゆる体験をしてきた人生の先輩からのアドバイスなのだ。

 


人は、「私は他人に好かれ、賞賛されるべき人間だ」というシグナルを発しようとし、富を求める。しかし、富を誇示するような高級品を苦労して身につけても、思ったほど他人から称賛されることはない。

 


現代の資本主義は、人が「成功を手に入れるまで、成功しているフリをする」ことそれ自体を、一つの立派な産業にしている。

 


世の中には、地味に見えても実は裕福な人や、裕福に見えても破産寸前の生活をしている人がたくさんいる。他人の成功を目に見えるモノで判断しそうになったり、誰かのようになりたいと思ったりしているときには、このことを忘れないようにしよう。

 


まず念頭に置くべきなのは、シンプルだが軽視されがちな、「富を築くには収入や投資リターンはほとんど関係なく、貯蓄率が大きく影響する」という考えだ。

 


少ないお金で幸せになる方法を学べば、必要なものを買っても十分に手元にお金は残せるが、支出を減らすほうが簡単だし、その方が自分でコントロールしやすい。

 


人生では、最悪のタイミングで予期せぬ出来事が起こり得る。貯蓄は、そのリスクに対する備えなのだ。

 


銀行口座に預けているお金は、転職や早期退職など、選択肢というリターンを与えてくれる。このリターンは、計り知れないほど大きいものだ。

 


貯蓄で生まれる柔軟性こそ、最強の武器である。

 


合理的思考とは、現実的に考えることだ。

 


不確かなものに対処する唯一の方法は、「こうなるだろう」と考えた出来事の範囲と、実際に起こり得る出来事の範囲のあいだに余地を設けて、失敗してもまた挑戦できる余力を残しておくことなのである。

 


「幸福感を得るための最良の方法は、目標を低く設定することだ」

 


誤りの余地の正反対に位置するのが、リスクテイキングにおける楽観主義バイアス、あるいは「ロシアンルーレットは確立どおりに機能するはず症候群」だ。つまり、絶対に負けが許されない状況で、勝てると判断して賭けに出てしまうことだ。

 


成功するためにはリスクを取らなければならない。だが、自分を破滅させるほどのリスクは取るべきではない。

 


レバレッジとは借入金を使って投資をすることであり、日常的なリスクを破滅的なリスクに変えてしまいかねない破壊力がある。

 


飛行機の重要なシステムのほとんどはバックアップが備えられ、バックアップのバックアップも備えられていることが多い。

 


お金に関する最大の単一障害点は、短期的な収入を給料だけに頼ってしまい、将来の想定外の支出に備えて貯蓄をしていないことだ。

 


あらゆる計画についてもっとも重要なのは、計画通りに進まないことを想定して計画を立てることなのである。

 


現役時代に、貯蓄、自由時間、家族と過ごす時間などすべて適度にすることを目標にすれば、極端な場合よりも、計画を継続しやすく、後悔もしにくくなる。

 


「僕にとって、現時点ではサンクコストは発生していないからだ」

 


楽観主義とは、「すべてうまくいく」とたかをくくることではない。それは慢心である。真の楽観主義とは、「たとえ途中で挫折することがあっても、長期的に見れば良い結果が得られる確率が高いと信じること」だ。

 


2018年までの10年間、米国におけるアクティブ型の投資信託の85%が、ベンチマークとなかるインデックスファンドを運用利回りで下回っている。

 


無知の無知な人がたどるストーリー

・計画を立てるとき、自分の望みやできることばかりに目を向け、結果に影響を与え得る他人の計画や能力を無視する。

 


・過去を説明するときや未来を予測するときに、能力ばかりに注目し、運が結果に及ぼす役割を軽視する。

 


・知っていることばかりに注目し、知らないことを軽視し、自分の考えを過信してしまう。

 


お金について、より良い判断をするための普遍的な教訓。

 


・物事がうまくいっている時には慎重に、うまくいかないときには寛容に

何事も見かけほど良くも悪くもないからだ。世界は巨大で複雑だ。運もリスクも現実に存在し、その影響を見極めるのは難しい。だから、自分や他人を評価するときは、「何事も、見かけほど良くも悪くもない」と肝に銘じよう。

 


投資対象を問わず、うまくいかないことが多くてもかまわないと考えるべきだ。それが世の中なのだ。

 


経済的自立の達成には、高収入を得る必要はない。大切なのは、贅沢せず、身の丈に合った生活をすることだ。

 


「真の成功とは、ラットレースから抜け出して、心の平穏のために生きることである」

 


私がパーソナル・ファイナンスについて学んだ最大の教訓は、誰もが例外なく、いつかは予想外の大きな出費に直面するということだ。その出費を想定していなければ、当然、その準備もできない。

 


私の投資に対する哲学を一言で表すなら、「投資では、自分の目標を達成できる確率がもっとも高い戦略を選ぶべきだ」