デール・カーネギーの知られざるリンカーン
リンカーンの幼少期の生活は奴隷よりも酷かった。
リンカーンは人にとって最も価値のある資質を伸ばした。知識に対する愛着と勉学心である。
リンカーンはアンが亡くなってから2年間も廃人だった。また、リンカーンはアンの死を一生引きずっていく。
リンカーンは決して人の恩を忘れなかった。それが彼の際立った特徴の一つであった。
「子供達が良いことをすると必ず褒め、『子供達が親に束縛されずに、のびのびと楽しそうにしているの嬉しいことだ。愛は子供を親に繋ぎ止める絆だ』
「誰にも悪意を向けず、すべての人に慈悲の心を向けよ」と言った。キリストのような寛大な心を持つリンカーンでさえ、「お前はわたしの人生をめちゃくちゃにしている。お前のせいでこの家は地獄だ。こんちくしょう、さあ、ここから出て行ってくれ」と言った😂
「わたしの場合、野心という競争には負けどおしだった。それも話にならない負け方だった」とリンカーンは言っている。
リンカーンにとって失敗や敗北は目新しいものではなかった。これまでの人生は失敗と敗北の連続であったが、それによって打ち砕かれてしまうことはなかった。
「私は自分を支配することができないかもしれないが、かといってスワードにだって支配させたりはしない。私を支配できるのは私の良心と神だけである。」
リンカーンが人生で最もひどい扱いを受けたスタントンに対して「私は自分のプライドをすべてスタにすることにした。それが私の自尊心の一部かもしれない。スタントンを陸軍長官に任命する」
これはリンカーンが行った人事の中で最も賢明なものとなった。
やがてスタントンもスワードも、最初はリンカーンを悪く言い、馬鹿にしていた者のほとんどが、リンカーンに敬意を抱くようになった。
フォード劇場の向かいにある下宿屋でリンカーンが死の床に就いているとき、かつてリンカーンを「手の施しようのないバカ」とこきおろしていた鉄の男スタントンはこう言っている「世界史上最も完璧な統治者が今死の床にある」
「私が望んでいることは、地球上のほかの友人をすべて失ったとしても、少なくとも一人の友人だけは失わないでいることだ。その友人というのは、私の体の奥底にいる友人のことだ。私は勝たなくてもいいが誠実でいたい。成功しなくてもいいが自分の掲げる明かりに忠実でいたい。」
「『人を裁くべからず。人に裁かれざらんがために』。われわれも彼らの立場なら同じことをするだろう」